メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
生まれ育った熱海の発展のために一新塾第18期在籍時に脱サラ起業、
熱海のまちづくりに奮闘されている市来広一郎さん。
NPO法人atamistaを立ち上げ、熱海の魅力を満喫する体験交流型プログラム
「熱海温泉玉手箱(オンたま)」に取り組み、地域の人々と協働して、熱海
の魅力を掘り起こし、人を元気にする活動に従事してこられました。
このたび、市来さんはまちづくり会社「株式会社machimori」を起業。熱海
のまちなか再生の第一弾として「cafe RoCA」というカフェのオープンに向け
まっしぐらです。このゴールデンウィークは、40人以上のボランティアの方
と一緒に、ペンキ塗りや床のタイルはがしに取り組まれたそうです。
市来さんの熱きメッセージをぜひ、ご一読ください。
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■■■■ 塾生活動レポート
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■■ 『第三の居場所から、日本の閉塞的な空気を変える』
■■ 〜「cafe RoCA」立ち上げで熱海のまちなか再生〜
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■■■■ 一新塾第18期
■■■■■□ 市来広一郎
10年前に見た地元熱海が廃墟になっていく姿が脳裏から離れず、いつか
「熱海をなんとかしたい」と思っていた。そして6年前、一新塾に入り、
東京でのサラリーマン生活を辞め、地元熱海に帰ってまちづくりに取り組
んできた。
そして今、シャッター街となっている熱海のまちなかを再生するために、
まちづくり会社「株式会社machimori」を起ち上げ、熱海のまちなかの
リノベーション(再生)に取り組もうとしている。その第一弾として、
cafe RoCAというカフェを起ち上げる。RoCAはRenovation of Central Atami
の略。熱海のまちなかをリノベーションし、人の暮らしをリノベーション
していこうという意味を込めてつけた名前だ。
●日本の空気に衝撃を受けた
10年ほど前、バックパッカーとしてよく旅をしていた。30か国近くを旅し
てきたが、その土地の人と出会い、体験、食が楽しめたまちは、とても印象
に残っている。
特にバックパッカー向けのゲストハウスなどがあれば、土地の人や、旅人
同士、知り合い親しくなれる。またそこからオプショナルツアーでトレッキ
ングなどの様々な体験ができる場合もある。
しかし、あるとき、そんな旅先のインドから帰ってきたとき日本の空気に
衝撃を受けた。日本に漂っている閉塞的な空気。人の目が死んでいるように
見えた。「おれはこんな国で生きてきたのか、そしてこれからこんな国で生
きていくのか」と怖くなった。
その後、社会人になったが、毎日が会社と家の往復、それ以外のコミュニ
ティに所属する機会はなかった。日々変わらない環境、仕事自体がいくら
やりがいがあっても多様な人やモノに出会えない毎日に、日々ストレスが
蓄積されていった。そうした環境の中で、周りでは心や身体を病んでいく人
も多かった。
●家庭でも職場でもない第三の居場所
あるとき偶然入った、家の近くのカフェ。そこがとても居心地がよかった。
サラリーマンから、音楽好きな人、外国人・・・など多種多様な人が集まっ
てくる。初対面でも気軽にお互い話すことができる。旅先のゲストハウスの
ようだった。
この社会に足りないのは、家庭でも職場でもない第三の居場所だと思うよう
になった。イタリアのバールやフランスのカフェ、イギリスのパブのような、
そして旅先のゲストハウスのような、人と出会い語らう場所。熱海でもそう
した場所を作りたい、と思った。
私自身にとって、もう一つ重要な第三の居場所となったのが一新塾だった。
社会の問題に気づいても、会社、友人関係などで、なかなかそれを共有する場
はない。一新塾と出会い、同じように社会の問題に気づき、そして現場で取り
組もうとしている人がたくさんいることを知った。そして人が持つ力のスゴさ
も知った。社会に対して違和感を感じて悶々としている人が、自分自身のミッ
ション(志)、やるべきことを見つけたときの、計り知れない力。周りの人々
が共感し、動いていく。社会を変えていくのは制度やシステムではなく、間違
いなく人の力だ、ということを実感した。
結局私も一新塾入塾中に、自分の中のどうしようもない想いに突き動かされ、
会社を辞めて熱海に帰り、活動を始めた。ゼロからの出発だった。
●地域のチャレンジのプラットフォーム
そして、地元、熱海にも自分自身の志を貫いて生きている人々がいた。そし
てまだそうはなれなくて悶々としている人々もいた。いままで地域体験ツアー
の熱海温泉玉手箱(オンたま)というものに取り組み、地域のチャレンジの
プラットフォームをつくることに邁進してきた。自分自身のチャレンジをし、
応援してくれる仲間がいることで、何人もの人々が目の色を変えて、地域づく
りやその人自身の仕事に取り組むようになっていく姿を見てきた。やはり、
そうした人々のエネルギーはすさまじい。
私たちがこれから取り組むカフェもそういう場にしていきたいと思っている。
多様な人と出会う中で違う価値観、違うものの見方を知る。そうした中で自分
自身が取り組むべきこと、ミッションに出会える。そして活動を起こそうとし
たときにチャレンジする場がある。応援してくれる人がいる。
いままで地域の中で何かにチャレンジしようと思っても、ネガティブな反応
をする人や、足を引っ張る人は多くても応援してくる人は少なかった。一新塾
が掲げる、すべての人が志を生きられる社会を、地域社会の中でつくっていき
たい。
●この閉塞感漂う日本の空気を地方から変えていきたい
「まちづくりは難しいことのように思っていたけれど、意外と身近なことだっ
た。自分たちの生活のすべてにまちづくりは関わっている。だから自分の
身近な生活をちょっとでもよくしていこうということが、まちづくりにつ
ながる。」
まちづくりに一緒に取り組む仲間の女性が語った言葉だ。そう、要は自分の
暮らしたいように暮らすこと。自分の生活を望むものに変えていこうとするこ
と。それが最も大事であり、それがまちを、社会を変えていくことにつながる。
熱海の中に地域に暮らす人、地域を訪れる人が出会い、交流する第三の居場
所をつくりたい。そして熱海というまち、そのものが、都会の人々にとっての
第三の居場所となるようにしていきたい。そうやって、この閉塞感漂う日本の
空気を地方から変えていきたいと思っている。