先週は、東京本科の「社会変革ムーブメントの方法論」講座。

 

前半は、WSで自らのプロジェクトを点検。
いち早くビジョンを描き、いち早く発信し、動きをつくるシナリオ作り。
同じ熱で発信してくれる第一のフォロワーをどう得るのか?第二、第三のフォロワーは?


後半は、ゲストに一新塾OGの寝占理絵さん(マザーリンク・ジャパン代表)をお招きして、「ひとり親家庭の支援」「フリースクール建設」の活動紹介。被災地のひとり親家庭の支援に身を投じて寄り添い、さらに国を動かし制度を変えるためにマスメディアで広く呼びかけている姿勢に学ばせていただきました。また、被災地で震災後不登校になってしまった多くの子どもたちの再登校を支援する為にフリースクール建設に奮闘中です。

 

■特定非営利活動法人マザーリンク・ジャパン

http://www.motherlink-japan.org/

2025年には認知症患者の数が全国で700万人を超えるとの推計があります。
今回は、浦安市にいち早く認知症カフェをオープンした一新塾第32期の
齋藤哲さんのメッセージをお届けいたします。
齋藤さんは、一新塾の仲間と『オムソーリ・プロジェクト』を立ち上げ、
“認知症から家族を守る、分かち合い社会の実現”をビジョンに掲げ、
浦安を現場に奮闘中です。

齋藤さんの志を生きる挑戦をお伝えさせていただきます。

 

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塾生活動レポート

『オムソーリ・プロジェクト』
〜認知症から家族を守る 分かち合い社会の実現〜

一新塾第27・32・34期 東京本科 齋藤哲

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「オムソーリ」とは、スウェーデン語で「悲しみの分かち合い」を意味する言葉。
家族任せの介護から、地域の人や介護のプロと分かち合う社会へ。
そんな想いを込めてプロジェクトの名称とした。


●他人事ではなかった、認知症

 

父が前頭側頭型認知症と診断された。
「認知症の中でも、家族が最も大変なタイプの認知症です」
医師から告げられたのは、全く聞いたこともない病名。
認知症?何もわからない。
とにかく病気について知ろう。
そう思い、認知症について書かれた本を読んだ。

 

理性を司る前頭葉の機能低下が起こり、人が変わったように羞恥心や自制心が
なくなり、反社会的な行動を起こす。認知症について詳しく書かれた分厚い本。
2ページしか割かれていない前頭側頭型認知症についての解説。
その最後の一文に絶望した。
「進行を止めたり治したりする治療法はまだありません。」
父との時間はもう戻らない。全く違う人だと思っていかなければならない。
そう考えると涙が止まらなかった。


●自分で治療法を考え、治そう

 

自分が考え出した解決策は、この病気の治療法を見つけ、父の病気を治すという
ことだった。なぜ父がこの認知症になってしまったのか。どうして前頭葉、側頭葉
の機能低下が起こるのか。医療の世界でもまだわかっていない答えに、無謀に
ぶつかろうとし、また絶望した。仮に誰かが治療法を見つけたところで、その時
にはもう父は亡くなっているだろう。どうせ間に合わない。当時の私は全く冷静に
考えることができなくなっていた。


●一新塾へ

 

そんな絶望の最中に飛び込んできた一新塾からの塾生案内メール。自分を救う道は
ここしかない、そう直感した。27期では参加しながらも、自分の都合で最後まで
通いきれずに中途半端にしてしまっていた。自分自身の志も見つけきれなかった。
今しかない、ここしかない!

「治療法を見つける」という無謀な解決策ではなく、父の病気を受け入れ、
新たな解決策を見出して行こう。そう心に決め、一新塾に32期生として参加した。


●オムソーリ・プロジェクト立上げ

 

父の病名がわかってからも家族の困難は続いた。70歳を過ぎたばかりの父の体は
元気で病識もない。家族が行動を制限しようとすると、必ずと言っていいほど衝突した。
病名がわかったからといってすぐに介護保険のサービスが使えるわけではない。
介護認定を受けるまでの期間はどうすることもできなかった。
認定が下りてからも、介護保険のサービスの利用を試みるが、言葉巧みに職員を
振り切って帰って来てしまう。家族は仕事を辞めて24時間付き添うしかないのか、
そう感じながら生活していた。

 

しかし、24時間寄り添い続けることは体力的にも不可能。仕事を辞めれば収入も
途絶えてしまう。医療も介護も充てにできない状態だったが、仕事を辞めること
もできず、父を一人置いておくことしかできなかった。

 

一新塾に入塾した当時、認知症患者は日本全国で462万人と推計され、話題になり
始めていた。私と家族が直面した困難な家庭環境に、それだけ多くの人たちが
苦しんでいる。高齢化がますます進んでいく日本。それに伴い認知症患者の増加
していく。認知症の人だらけになってしまう将来の日本を想像し、ぞっとした。

 

認知症の介護を全て家族任せにしていては、日本社会は成り立たなくなってしまう。

 

どうしたら良いかわからない中、一冊の良書に出会った。
『寝たきり老人のいる国いない国』(大熊由紀子著)
1980年代の取材を元に書かれたその本には、日本の尊厳の失われた悲惨な介護と、
北欧諸国の本人の意思を尊重した介護の姿が詳細に書かれていた。30年以上前の
話にも関わらず、本人の意思尊重の点では現在の日本よりもはるかに進んでいる
印象を受けた。

 

日本の介護の環境はまだまだ良くすることができる。
それまでは日本の介護は何の役にも立たないと絶望していたが、この本との出会い
が未来の介護を創るという発想に転換するきっかけになった。


●オムソーリ・カフェをオープン

 

入塾から3か月。何とか2人の一新塾のメンバーとともにプロジェクトが立ち上がった。
社会人としての経験は積んでいるものの、全員が認知症については全くの素人。
まずは学ぶことからスタートした。

 

その過程で出会ったのが、『認知症カフェ』だった。どうやら目黒区に1カ所だけ
あるらしい。さっそく学びのために現場視察へと向かった。視察先での体験は
忘れられないものになった。

 

勉強しにいったつもりが、介護の先輩に囲まれていると、自然と自分の家庭環境
や悩みが口からポロッとこぼれている。気が付けば一通りの悩み相談を終え、
気持ちも楽になっていた。

 

同じ経験をした人にだからこそ、何でも話すことができる。何かを強制される
こともなく、自然な形で会話を楽しみ、認知症の情報を得て、気持ちも楽になる。

 

私の住む浦安市にもこんな場所を創りたい!
そんな想いで浦安市内の古民家を借り、『オムソーリ・カフェ』をスタートした。


●最初はただ、父の居場所をつくりたかった

 

定年後も趣味の写真を撮りに行ったり、散策をしたりと穏やかな暮らしをしていた父。
この病気さえなければ、もう少し老後の人生を謳歌できただろう。この病気のせいで、
家族もしんどい思いをし、父を追い詰め、父の行動を制限せざるを得なくなった。
何とかして、地域に父の居場所を、人と交流が持てる場所をつくりたかった。
私自身も救われたかった。


●オムソーリ・カフェは月に一回、土日に開催

 

オムソーリ・カフェは、平日働く介護者でも参加できるよう、土日に開催することにした。
浦安市にも認知症の家族会があったが、平日の日中のため参加できなかった苦い思い
があったからだ。

 

場所を借りた古民家はとても落ち着いた環境で、介護する家族だけでなく、
認知症の方もくつろいでもらえる温かみのある場所。
今では場所を喫茶店のレンタル・ルームに移し、月1回の開催を続けている。
介護する家族だけでなく、介護業界、医療業界、司法書士事務所、政治家の方など、
本当に多様な方々に参加いただいている。

 

介護家族だけでは答えられない難しい問題も、プロからのアドバイスをもらうことも
できる。また、ケア・マネージャーなど、関係性があると相談しにくいことも、
第三者だからと積極的にお話いただける方もいる。
3年半続けるうちに、何とか自分の介護経験を他の人の役に立てたいと、運営を
サポートしてくれるメンバーもたくさん生まれた。


●認知症カフェ連絡会

 

オムソーリ・カフェを立ち上げたころ、認知症カフェは千葉県全体を見回しても
ほとんどなかった。カフェを立ち上げてから半年ほどの間、自分たちも認知症カフェ
を立ち上げると視察に来てくれる方の参加が増えた。その頃に出会ったメンバーで、
千葉県の認知症カフェ連絡会、情報交換会を開催している。

 

各団体のメンバーはみな主体的。運営の悩みや工夫の共有から始まった会だが、
今では行政も招き、100名規模の情報交換会の開催、認知症カフェMAPの作成、
千葉県認知症カフェの一覧作成と様々な事業に取り組んでいる。

 

自分が志を立てたことで、様々な地域の有志とも多く出会う事ができた。
浦安市でも行政と連携し、認知症カフェ連絡会ができて活動も進めている。
 

 

<<一新塾5月開講!説明会あと少し!>>
◎東京 5/10,13,17

ご予約はhpより http://www.isshinjuku.com/

激動の社会。いま、起こっているのは、カリスマリーダーの時代から
一市民の時代へのパラダイムシフトです。

 

かつてであれば、社会変革のリーダーになるにはそれなりの資格が必要でした。
突出した才能や専門能力を持っているとか、特別な権威ある立場にいるとか。
一部の限られた人たちにリーダーとしての特権が与えられました。

 

しかし、今、名もなき一市民でも、志を鮮明に、現場に身を投じて、
市民を生きることで、誰もがリーダーになれる時代が到来したのだと思います。

 

道なきところに道を切り拓く、市民としての底力。
それが、あなたの内にある、根っこ力。

 

一新塾第40期(2017年5月開講)では、
市民としての底力を鍛錬するプログラムをご用意させていただきました。

 

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「一新塾体験セミナー&説明会」 
http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
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■東京会場 日時
5月10日(水)19:30〜21:45
5月13日(土)15:00〜17:45
5月17日(水)19:30〜21:45(最終回)
会場:一新塾教室
(住所)東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
(地図)http://isshinjuku.com/map.html
テーマ:「“根っこ力”が社会を変える!」
講 師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)
参加費:無料
お申込み:http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

 

【主な内容】
●なぜ一新塾で学ぶと人生と社会が変わるのか?
●志を生きるロールモデルの30人の講師
●ゼロベースでビジョンを描くには?
●仲間と協働し、現場主義を生きる方法
●20世紀リーダーと21世紀リーダーの違い
●「社会起業」「政策提言」「市民活動(NPO)」で社会を変える方法論
●志のコミュニティから生まれたOBOGのプロジェクト紹介!
●質問タイム

昨日は、前松阪市長であり医師である山中光茂氏に一新塾にお越しいただきました。

山中氏は、2009年、33歳で松阪市長に就任してから一貫して、とことん『市民分権』を進めました。

 

一つは、「シンポジウム・システム」。

住民が参加できる「意見聴取会」で透明性を高めました。


もう一つは、「住民協議会」。

小学校区単位の小さな組織で、若い人から高齢者まで誰でも参加でき、魅力的なアイデアが生まれます。


「地域のことをよく知っているのは松阪市の1000人の行政職員ではなく、その地域で暮らしている市民」

との思いで、市民が地域の将来像に役割と責任を持つまちづくりに挑まれました。

 

そして、市長退任後は、訪問診療・在宅医療の医師として、「現場の幸せや痛みに寄り添う」生き方を貫かれています。

「私は「永遠の偽善者」です。だから最後まで理想を語り続けます。 私は、地球の裏側に生きる人たちの幸せや痛みに寄り添い続ける人生を貫き通します。」

 

市民が目覚め、市民が自立し、市民が主役の松阪市でのまちづくりの実践に、改めて、とてもわくわくいたしました。
さらに、山中氏の人生の歩みに触れさせていただき、

一人の人間としてどう生きるのか?目の前の人とどう関わるのか?社会とどう関わるのか?

本当に大切なことにじっくり向き合う機会となりました。

 

 

<<一新塾5月開講!説明会あと少し!>>
◎東京 5/10,13,17

ご予約はhpより http://www.isshinjuku.com/

昨日は一新塾OBであり、株式会社みやじ豚代表取締役社長、そして、
NPO法人農家のこせがれネットワーク代表理事として活躍されている宮治勇輔さんに、
『農家のこせがれが、日本の農業を変える』をテーマにご講義いただきました。

 

日本の農業従事者人口は200万人を下回りました。
その大きな要因は高齢化と後継者不足。

誰もなり手がいないほど農業に魅力がなくなってしまった根本原因は、
●農家に価格決定権がない

●生産者の名前が消されて流通して農家と消費者が完全に切り離されている、

と語る宮治さん。

 

自らも「農家の子せがれ」でありながら、大学時代に「こんなにうまい豚は食べたことがない!」

と感動をする友人の「この豚肉はどこに行けば買えるの?」

という素朴な問いに答えられずショックを受けたといいます。

 

「一次産業をかっこよくて、感動があって、稼げる3K産業にする!」

 

この言葉に辿りついて、宮治さんは、一大奮起し、会社を辞めて養豚業を営む実家にもどり株式会社みやじ豚を起業。

 

振り返ると宮治さんが入塾されたのは13年前。
毎年毎年、新しいチャレンジをお聴きし、いつもわくわくさせていただきましたが、
一方、ずっと変わらぬ揺るがぬ理念を貫き続けていることに頭が下がります。

何が変わって、何が変わらないものなのか、活動展開しながら、原点回帰していく
宮治さんの生き方を通じて、本当に深い学びをさせていただいております

 

昨日の塾生の感想の一部を共有させていただきます。

 

●楽しいところに人が集まる!
●特徴を複数組み合わせてオンリーワンになる
●ぶれないビジョンを持ち続けること
●課題設定の大切さ
●フォーカスしていく過程がまた楽しい
●自問自答の時間を持つことの大切さ
●毎日何かを継続することが力になること
●BBQに行きたくなりました

 

■みやじ豚

http://miyajibuta.com/

 

 

<<一新塾5月開講!説明会あと少し!>>
◎東京 4/26・5/2,7,10,13
◎大阪 4/29 ◎名古屋 4/30, ◎仙台5/3

ご予約はhpより http://www.isshinjuku.com/