今回は、一新塾第37期・第39期の小池勉さんのメッセージをお届け
いたします。

小池さんは、2015年11月に一新塾に入塾され、翌年、「フィールド・
フォー・シチズン」プロジェクトを立ち上げ、神奈川県秦野市を
現場に、一新塾の同志と共に活動を開始されました。

小池さんは、今年は、1反の田んぼを借り受け、お米の栽培に
チャレンジされています!私も7月に現地に訪問、一緒に草取り
をさせていただきながら秦野の素晴らしい自然と人の魅力を
感じさせていただきました。

それでは、小池さんの志を生きる挑戦をお伝えさせていただきます。

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塾生活動レポート

 『農家と市民をつなげて耕作放棄地を憩いの場へ』
  〜シェアファームで耕作放棄地をゼロへ〜

     一新塾第37期・第39期 東京本科 小池勉

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●耕作放棄地をゼロへ

 耕作放棄地と市民をつなげれば耕作放棄地をゼロにできる。
農家と市民がつながることで疲弊した農村も活性化し、市民も
自然に癒され一石二鳥になる。こんなことを考えたところから
プロジェクトは始まりました。

●増え続ける耕作放棄地

 平成28年現在、農家の平均年齢は66.8歳、そして耕作放棄地
は28.4万ha。東京ドーム6万個もの面積が利用されずに眠って
いる農地となっています。

 農業が魅力を失い、耕作放棄地が増え続けることで、
田園風景は失われイノシシやシカなどの獣害も増加しています。
そして何よりも、農業が体験できるという貴重な機会が失われ
ています。

●耕作放棄地と市民をつなげる

 我々には田畑を守るのは農家という先入観があります。しかし
耕作放棄地が増え続けている状況では、そんなことも言っては
いられません。現在は特定農地貸付法があり、農地所有者から
地方公共団体や農協が農地を売買、貸借して、会社やNPOなど
が農業委員会による承認を受けて市民農園を開設できるように
なっています。

●絆を深められない人生

 私は生まれて4日後のクリスマスイブに母親を亡くしました。
 母親との早すぎる別れが影響しているのかどうかは分かりませんが、
人との付き合いが下手で何気ないコミュニケーションをとるのが
苦手です。それでも、父親が植物好きだった影響から農業関係の
仕事に就きました。物言わない植物に癒されることで、複雑な
人間関係を忘れることが出来ました。

●好きではなかった故郷

 私は3歳になった頃に、神奈川県秦野市に移り住みました。
秦野市は私の故郷です。しかし都会に憧れていた自分には、
山と緑に囲まれた盆地である秦野を好きにはなれず、結婚後は
まるで転勤族のように数年ごとに、茅ヶ崎、横浜、厚木などを
転々としました。

 とはいえ長男である自分は、親が高齢となったら故郷・秦野に
戻ると決めていました。10年ぶりに戻った故郷には知り合いは
いませんでした。

 そこで、仲間を増やすために母校の小学校のおやじの会に
入りました。おやじの会のメンバーでは、秦野市で生まれ
育ったものは少数派で、秦野市に移り住んできた人ばかりです。
懇親会で飲んで話が盛り上がってくると口々に秦野市の素晴らしさ
を語ります。山と緑に囲まれた自然が残り、名水で知られる秦野。
40歳を過ぎてようやく、故郷である秦野の素晴らしさに気付か
されたのです。

●一新塾での活動

 自分の志(根っこ)を見つける。そんな強い思いで一新塾に
入塾し「フィールド・フォー・シチズン」という名前のプロジェクト
を立ち上げました。

 プロジェクトを行うにあたっては秦野市のチベットと呼ばれ、
昭和の田園風景が色濃く残る上(かみ)と呼ばれる地域を選び
ました。我々のプロジェクト活動に理解を示し、後ろ盾となって
くれる地域の顔役の農家さんとも出会い、昨年の10月より
市民農園シェアファームの運営を始めました。

●シェアファームでの日々

 耕作放棄地は宝の山です。現在、シェアファームでは1反の
田んぼを借り受け、お米の栽培をしています。

 昨年の10月に背丈ほどの高さに伸びた草を刈るところから、
田んぼのプロジェクトはスタートしました。そして春になり
田を耕し始めると、田んぼのシーズンの始まりです。

 6月には多くの仲間が集まり田植えを行いました。

 ところが、7月に入ると除草剤を使っていない田んぼには、
眠っていた草のたねが目覚めはじめ、田んぼは草に覆われました。
7月中は多くの仲間と草を取り続ける日々でした。また殺虫剤を
使っていないためイナゴの大群も押し寄せ、稲の葉もずいぶん
食べられました。

 9月になると稲の穂もこうべを垂れ、動物に狙われます。そこで
イノシシやシカの侵入を防ぐためのネットや、スズメから稲穂を
守る網をかけるなど作業が続きました。竹の切り出しで、ヤマビル
に血を吸われたり、ブユに刺されて何日も腫れが引かなかったりと、
苦労は尽きません。稲を手で刈り竹を組んで干す作業は、1反とは
いえ大変な労力です。休憩時間には、お米をつくるのは大変な作業
の連続で、昔のお百姓さんは大変だったんだねと話をしています。

●シェアファームの展望

 一年を通して魅力がいっぱいのシェアファーム。田んぼのある
神奈川県秦野市柳川は丹沢のふもとにあり、大自然に囲まれています。
時にはイノシシの肉が手に入ることもあり、ボタン鍋を食べ、初夏
には大発生するイナゴは捕まえては佃煮にします。6月にはタケノコ
が出て、7月には蛍が舞い、冬には落ち葉を集めて、焼き芋も食べます。

 今年の参加者はボランティア活動という形で協力したいただきました。
今後は、クラブ・フィールド・フォー・シチズンとして年会費を集め、
シェアファームの経営を安定させていくことが、人と人をつなげて、
絆を深めて、耕作放棄地をゼロとする、我々のビジョンを達成するため
に重要であると考えています。

 皆さんもぜひシェアファームで自然の恵みを体験してください。

 

■新しい時代を創造する一新塾
説明会残りわずか!

10月14日(土)15時〜17時45分

10月18日(水)19時30分〜21時45分(最終回)
http://www.isshinjuku.com/