一新塾OBの社会起業家である深田智之氏(会津東山温泉くつろぎ宿社長・湯瀬温泉せせらぎ宿社長)にご講義いただきました。テーマは「事業を再生させ、人の心を再生する〜高知・会津・秋田」。

 

深田さんは、元々、第一勧銀総合研究所(現みずほ総研)で大規模公共施設のコンサルティングに携わっていました。あるとき、毎年7000万円の運営赤字を出し続けていた高知県須崎市のグリーンピア土佐横浪(大規模年金保養基地)と出会います。そして、株式会社リゾート・コンベンション企画を起業し、運営を受託し、2年目で黒字(1,200万円)を達成し、利用者数の3割増、さらに従業員の業務意欲向上、地域振興を実現。そのかけがえのない経験と知恵は、深田さんの著書「ハコモノ再生請け負います!」(彩流社)に記されています。

 

次なる深田さんの挑戦は会津東山温泉での地域再生ファンドを活用しての破綻寸前の三旅館の同時再生でした。

かつて竹久夢二や与謝野晶子も愛した東山温泉ですが、温泉客は1992年の約81万人から、2006年は約42万人に半減。深田さんは、徹底的なコスト削減を図り、3館の特色を色分け、わずか1年半で黒字を達成、3年余りで再生を完了させました。その後、くつろぎ宿の新滝では「じゃらんOF THE YEAR 売れた宿大賞」の第1位を11年連続受賞です。(宿泊施設規模:51〜100室部門)

 

そんな中、東日本大震災。震災直後、行政支援が本格始動する前に旅館をいち早く無料開放。ピーク時には1,400名ほど、2011年4月10日までに延べ12954名の被災者の方の支えとなりました。2011年4月3日からは大熊町の方々の二次避難場所としてピーク時は520名の方々にご利用いただきました。

 

さらに、2014年7月より、秋田県鹿角市の湯瀬ホテルの譲渡を受けて、事業再生・地域再生に挑まれています。

 

新型コロナの影響で全国的に旅館の経営環境が厳しい中、露天風呂づくりや改装作業を旅館の職員が取り組むなど、職員の雇用とモチベーション維持しながら終息後に備えました。

 

人に仕事をつける、個々の職員の可能性をとことん引き出し、それによってお客さんに応えていく一貫した姿勢。参加者一同、深田さんの試練の向き合い方を学ばせていただきました「志」と「収益」が大切を刻ませていただきました。一歩踏み出す奮起の機会となりました。民間による事業再生が、経営面も地域発展にも大きな可能性があることを実証し続けている人生が、とても響きました。

 

塾生の皆さんのご感想の一部です。

 

●目の前のことから逃げない

●改革は壊して、人の意識を変え、つくり直すこと

●自分を信じてくれる人のために生きる人生もある

●地方に足りないのは「経営者」

●会社員である間に経営者の視点で仕事をする

●苦しい時も止まってはいけない。走りながら考える

●事業再生は人の再生

 

■会津東山温泉 くつろぎ宿

https://www.kutsurogijuku.jp/

 

 

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