1月25日には、川合アユムさん(株式会社YAMATO創業者・代表取締役社長)を
一新塾にお迎えし「生き様で勝負する企業経営」をテーマにご講義いただきました。


川合さんは、21歳という若さで起業、「ハイテクベンチャーの旗手」として、
ひたすら成長するために猛烈に働き、「トップダウン」の組織運営を
されていましたがワンマンのままでは会社は続かないことに気づき、
独創的な経営システム「プロジェクト・ドライブ制度」に辿り着かれます。


壁にぶつかるたびに、常に自分をオールクリアし続けてきた川合さん。
自分の根っこを掘り下げる深さ。どこまでも突き抜けるビジョン。
「頭で考えたことは問題が多く、腹に落ちたことは間違いがない」との
川合さんのお言葉はまさに腹に落ちました。


時代の転換点、新しい国づくりに向けて、川合さんより新しい価値観である
「ソーシャルマネー」
http://www.yamato-one.jp/company/society_money.html
を提言していただき、本音で議論しあう機会を持たせていただきました。


この価値観のベースは、求道者のようにPLAN→DO→SEEを回し続けた
川合さんの挑戦人生が反映されているように思います。
また、腹の底から湧き上がってきた価値観だからこそ、共感の輪が広がるの
だと思います。


試練の時代にあって、私たちは、これまでの人生の在り方、これまでの社会
の在り方を根底からじっくり振り返る時だと思います。
そして、川合さんにその振り返りの仕方を教えていただきました。
川合さんの人生の在り方の振り返り。
川合さんの社会の有り方の振り返り。
川合さんの振り返りの深さに圧倒されました。

 1月24日は一新塾講師に、金沢市長で一新塾OBの山野之義さんをお迎えし
「自立した市民によって新しい金沢を切り拓く」をテーマにご講義いただきました。


「常にチャレンジせよ」がモットーの山野市長。
黎明期のソフトバンクに勤め、孫正義社長が、リスクを背負いながらも数々の
経営判断をしていく、そんな現場で地を這う営業を体験されました。
市議会議員になる時も、自らの足で歩き、市民一人一人に想いを伝えました。
2010年11月、「大好きなまち金沢のためにまた一つ大きなチャレンジを」と
市長選に挑み初当選。マニフェストで掲げた「まちの磁力を高め、多くの人が
行き交うまち」「自立した市民による自発的なまちづくり」「おかげさんという
感謝の心が溢れるまち」とのビジョン実現に向け金沢市政改革に奮闘されています。

「リスクを覚悟しながらもチャレンジしていくことによってこそ未来が開かれる」
歴史の中でご自身の使命を認識し、リスクテイクし、スピードをもって、パッションで突き進む姿勢。時に過去の自分を客観的に振り返る姿勢。これまでの人生の歩みを何一つ無駄なことなく一つに結実させる生き様に大きく胸を揺さぶられました。
また、金沢市改革のための塾生の政策提言に対して親身のコメントいただき議論が
できましたことに心より感謝いたします。

 
1月19日は、一新塾講師に南相馬市長の桜井勝延氏をお迎えしての
震災復興特別講座「3.11を乗り越えるために私たちができること」
でした。


2011年3月11日、東日本大震災。
そして、福島第一原発の原子炉建屋が相次いで爆発。


南相馬市は、原発から半径20キロ、30キロで市域が分断され物流が断絶。
市内にとどまっていた2万人の市民に救援物資も届かない状況になりました。


この危機的状況が報じられないことに業を煮やし、桜井氏は動画投稿
サイト「YouTube」で窮状を訴えました。反響は大きく、世界各国から
物資が送られました。そして、米国タイム誌から2011年版の「世界で最も
影響力のある100人」にも選ばれました。


現場主義で揺るがぬ信念で地域住民のために力を尽くされている桜井市長
のリーダーシップを学ばせていただくと共に、後半は、南相馬市の現実を
しっかり受けとめ、復旧・復興に向け、私たちに何ができるかじっくりと
向き合う機会とさせていただきました。


切実な厳しい現実と試練、難しい判断を迫られる中で、地域住民のために
随所随所で徹底して現場感覚を貫き、揺るがぬ信念で奮闘されている桜井市長
の姿勢に現場主義の真髄に触れさせていただき身の引き締まる思いでした。


同じ時代を生きる者として、私たちはこの試練の現実をどこまで受けとめられ
るのか。被災された皆さまに癒しが訪れ生活を再建するために私たちは何が
できるのか。地域の復旧・復興のために私たちは何をすべきであるのか。


私たちはいかに生きるべきか?
まっすぐ突き付けられた講義でした。


さらに、


いのちを守るとは何か?
政治的使命とは何か?
エネルギーをつくるとは何か?
この出来事は、宇宙からはどういう風に見えるのか?


本質に徹底アクセスする深い哲学に深く染み入りました。


お金はなくなっても心はつぶれない。
恥をかくことを恐れない。
自信を持って批判を受ける。


農業、産廃問題の市民活動、市政、そして、3.11後の対応、
どの局面においても、ぶれることなく現場主義を貫いたリーダーシップに
触れ、塾生一同、志を新たにさせていただきました。

 今年も2012年最初の一新塾講義に“発明起業家”の藤村靖之氏にお越しいただきました。
一新塾でのご講義は今年で10回目になりますが、今年も藤村氏の深い哲学に触れさせていただき、塾生一同、自らの哲学を問い直すかけがえのない機会をいただきました。
さらに「いよいよ新しい社会創造に市民から行動を起こす時!」との熱きエールをいただきました。


藤村氏は1984年に(株)カンキョーを設立。
発明した電子式空気清浄機クリアベールは、世界記録となる累積200万台を販売しました。
最近は、「発明工房」「非電化工房」を設立し、電気に依存しない新しいライフスタイルを
実現する発明に尽力されてきました。


今回のテーマは「ローカル・アントレプレナー〜いいことで愉しく稼ぐ!」です。
3.11を経て、これまでの社会の在り方を根底から見つめなおす時間となりました。


藤村氏は、非電化のテーパークを創ろうということで、2007年より活動拠点を葉山から那須に
移されましたが、3.11によって、活動拠点の那須町が放射能の影響を受け、子どもたちが生活
する上で厳しい状況を私たち大人が生み出してしまったことに対し「打ちのめされた」との苦悩を
語っていただけました。また、「打ちのめされるわけにはいかない」と奮起し、地域の人たちに
本当に大切なものに気づいてもらい、希望を示され、一緒に行動しています。


市場の拡大、市場の独占をよしとするグローバリゼーションの浸透した現代社会にあって、
「危機を引き起こした同じマインドセットのままで問題解決はできない」とのお言葉は
目を開かせていただくものでした。


いま、私たちはこの試練に直面し、マインドセットから決別できるのか、突き付けられた講義でした。

 

 

 今年は、まず自分から変わらねばなりません。
私たち市民が本当の意味で目覚めねばなりません。
自分の生き方、社会の在り方を根底から見直し、行動せねばなりません。


政治が迷走する中、TPPや消費税などは断片的な議論に終始し、
どういう日本を創りたいのか、日本のビジョンは一向に見えてきません。


何のための誰のための政策なのか?
その“ビジョン”を鮮明にするために、今ほど、市民が声を上げること、
行動することが求められる時代はありません。


世界的に経済危機が叫ばれる中、日本の財政再建の道をどうつけるのか?
日本の成長戦略をどのように描いていくのか?
被災地復興の青写真はどのように描くのか?
原発事故の教訓を今後のエネルギー政策にどう反映していくのか?
少子化・高齢化社会へ激変するなか、どんな税制、どんな社会保障としていくのか?
中央から地域への権限移譲をどうしていくのか?
さらに、日本をどんな統治機構とすべきなのか?


政策の目的となる“ビジョン”が見えてこなければ上記の検討もできません。


試練の時代だからこそ、しがらみのない市民だからこそ、いまこそ、
私たちが、ゼロべースで、自ら理想の“ビジョン”を描き、世論を喚起し、
政治を突き上げていきたいと思います。人や地域の可能性を存分に
発揮し合う、生活者主権の国づくりに向けて、行動してまいりたいと
決意を新たにさせていただきました。

ビジョン実現に向け、政治参加で志を生きる。
ビジョン実現に向け、地域で志を生きる。
ビジョン実現に向け、ビジネスで志を生きる。


みなさまと共に挑戦する年とさせてください。

 12月21日の一新塾講義は『6つの箱フレームワーク体得講座』で、
私が講師を務めさせていただきました。


常により大きく、より多く、より高く、より早く、競争に勝つことに
没頭してきた日本社会。しかし、一人の人間の存在が希薄になり、
自らの根っこの思いを信じて挑戦することが失われつつあります。


「6つの箱」は一言で言うと“自分と社会”“過去と未来”をつなぐ、
志を生きるためのフレームワークです。「6つの箱」を回すことで、
主語が自分となり、自分と社会がつながり、新しい社会創造に挑むことが
できます。


そして、「6つの箱」はいつでも、どこでもあらゆる問題解決に活用いただけます。


「ゼロベースでビジョンを描く」→「現場主義で現状を捉える」→
「既成概念に亀裂を入れて根本原因を探る」→「自分の人生の根っこを掘り下げる」
 →「新しい自分にスイッチオン」→「自分だからこその解決策を見出す」


というステップで“人生の必然”と“社会の必然”を鮮明に浮き彫りにしていきます。


●一新塾の先輩が、ゼロから市民プロジェクトを育んだ「6つの箱」とは?

●先駆者の社会変革プロジェクトの成功要因を「6つの箱」で紐解く!

●ベンチャー企業の事業構造を「6つの箱」で見極める

●旬な社会テーマを「6つの箱」に当てはめると?

●リーダーシップが変わる!
 あなたの組織は「トップダウン」それとも「ボトムアップ」?


自己と社会を同時変革する一新塾独自の思考プロセス『6つの箱』を
先駆者の数々の事例を取り上げ、徹底解説いたしました。


一新塾生による市民からの社会変革の実践を積み上げることで
生み出されてきた知恵のエッセンスをお伝えさせていただきました。

12月14日には、一新塾講師に、NPO法人BONDプロジェクト代表の
橘ジュン氏と夫であるカメラマンのタダケンジロウ氏をお迎えし、
「漂流少女〜居場所を求める少女たちの声」
をテーマにご講義いただきました。


東京・渋谷。若者が集まり、活気溢れるこの街の片隅には、
心に深い「闇」を抱える少女たちが、あてもなくさまよっています。
橘氏は、そんな漂流する少女の心の声を聞き続けてきました。
そして、家出やリストカット、薬物の過剰摂取、援助交際などの背景に、
虐待や貧困、親のうつなど様々な原因がある事を知ります。


誰にも本音を語れず、生きる希望を見出せない少女たちを救うため、
橘氏はNPO法人BONDプロジェクトを立ち上げ、
「聴く」「伝える」「繋げる」を活動の柱に、日夜、10代20代の
生きづらさを抱える女の子のための女性による支援を展開されています。


共に支えるスタッフは、かつて少女たちと同じように生きづらさを抱えて
いた経験を持ち、橘氏に共感する20代の女性たち。一人ひとりに寄り添い
支えることから社会変革に挑む橘氏の姿勢に学ばせていただきました。


居場所のない、漠然と生きづらい、心に深い闇を抱えた少女に人生かけて
寄り添っている揺るぎない橘氏の志と歩まれた道、訪れた壁、巻き込みの
経緯と努力、継続のための知恵。


「少女が立ち直るには、時間をかけてずっと待つこと、そして、
ここぞというポイントで思いっきり背中を押してあげること。
すると今度は誰かのために生き始める!」
この言葉が胸に残りました。


また、漠然と生きづらいなど心に深い闇を抱えているのは、
彼女たちだけでなく、形は違えども、ビジネスマンも高齢者も
この時代を生きる多くの人たちが抱えているものではないでしょうか。


その意味で、厳しい現実にある人たちの可能性を誰より信じ、
寄り添い続けることで可能性を引き出してこられているご夫妻の取り組みは、
日本社会に希望をもたらす尊いものだと実感いたしました。

 

 12月7日はNPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表の清水康之氏
一新塾へお越しいただき、「自殺のない『生き心地のよい社会』へ」をテーマに
ご講義いただきました。


いま日本で自殺する人の数は年間3万人。
この時代に、この社会で、私たちと同じ空気を吸っているそれだけの数の人たちが
自ら「いのち」を絶っている現実があります。


清水氏は、元NHKのディレクター。「クローズアップ現代」等を担当。
そのNHK時代に「お父さん死なないで〜親が自殺 遺された子どもたち」の
取材を通して自死遺児の子どもたちと出会います。ある集会で、初めて体験を
語った遺児は「お父さんは・・・」と言ったきり、続かない。
やっと「自殺しました」というと思い出とともに涙があふれ出たそうです。
「落ち度のない子たちがなぜこんなにも苦しむのか」。
対策の遅れを嘆いていても何もはじまらない、自らが自殺対策の「つなぎ役」
「推進役」を担おうと決意し、NHKを退職。
2004年にNPO法人自殺対策支援センターライフリンクを設立されました。
10万人の署名を集め、2006年には自殺対策基本法が成立。
現在、以下の5本の柱をもって全国で活動をされています。

ー殺対策の基盤づくり
⊆殺の実態解明
自殺対策モデルづくり
す埓の監視
ゼ匆颪悗侶屡


今回の講義では、ほんとうは生きたかったと思う人が生きられない、
納得のいく死別体験が持てないこの時代のこの日本にあって
「自殺のない生き心地のよい社会へ」
との清水さんの切実なビジョンが胸に響きました。


ミクロ的には「まさか!」 マクロ的には「またか!」 の日常と地続きのこの
切実なテーマに対し、ミクロとマクロを一体として見ることの重要性も学ば
せていただきました。


ミクロの情報があるからこそ感情を伴い共感の輪が広がる。
マクロの情報があるからこそ社会構造として捉えることができる。
それによって、ミクロに対してできること、マクロに対してできること、
私たちが問題解決に臨む上での道筋が浮き彫りになってくることを気づかせて
いただきました。


そして、何より、放置されてきた誰もやらない、誰も語らないこのテーマに、
清水さんが人生を賭けて身を投じて奮闘された姿勢にうたれました。


私たちも自殺を防ぐために、今回いただきましたお知恵をもって出来ることを
実践してまいりたいと思います。
塾生一人一人が社会変革に立ち向かってゆく、知恵と勇気とエネルギーを
頂けましたこと、本当にありがとうございました。

 11月30日には一新塾に、株式会社ナチュラルアート代表取締役CEOの鈴木誠氏
をお迎えし「脱サラ農業で年商110億円!元銀行マンの挑戦」をテーマにご講義いた
だきました。


鈴木氏は農業ベンチャー「ナチュラルアート」を起業、東京の都心千代田区一番町に
農産物の直売店を構え、農産物の生産・販売、農業支援を行っています。一番力を
入れていることは「畑を増やすこと」。「自分が農業分野出身ではないからこそ見えて
きたものがある。それは、この業界の古い慣習や法律の困難さの先にある、農業本来
の面白さだ」と鈴木氏は言います。


2011.3.11----地震、津波、放射能汚染、風評被害で東北から北関東の農家は壊滅的
被害を受けました。そんな中、鈴木氏は「この震災は東北の農家に訪れた一大チャンスだ!」
と主張、日本の農業のおかれた驚くべき惨状を詳らかにし、震災をスクラップ&ビルド
するための好機だと捉え、短期的及び中長期的な復興策を具体的に提案します。


またTPPの報道のウソを暴きながら、TPPを受け入れる立場をとり、打開策を提案し
十二分に希望があることを説きます。


農業への間違った先入観を打破し、事実に徹底アクセスすることの重要性のご指摘と
日本の農業が世界のリーディング産業になる可能性、さらに、新しいアジア農業経済圏
のビジョンもとても胸に響きました。


また、食糧安保へ危機意識、ミッション基軸をまっすぐ貫かれている姿勢に学ばせて
いただきました。

さらに、“ご縁”との言葉が一番残りました。農業で起業することになったのも農業の人たち
が誘ってくれたから、志が響き合う仲間が100名以上いるから正確な情報が入手でき、
たまたま知り合った“ご縁”で事業が大きく展開する。揺るぎない信念を貫く姿勢も、
“ご縁”を大切にする姿勢も一貫されているからこそ農業の世界に新しい風を起こしている
のだと思います。

日本の農業革命に挑む鈴木氏の志と新しい発想に大いに奮起させていただきました。

 11月22日は現場主義の真髄に迫る講義でした。
「デフレの正体」の著者である日本政策投資銀行の藻谷浩介氏に一新塾にお越しいただき
「『人口の波』で見る目からウロコの日本の地域力」をテーマにご講義いただきました。


マクロな視点を持ちながら平成合併前の3200市町村の99.9%を
概ね自費で巡歴した、現場主義者の地域再生の知恵袋である藻谷氏。


今の日本、経済の問題は「デフレ」だの「不景気」だの、意味の曖昧な言葉で括られる
ばかりで、何が原因で何が起きているのかという「事実」が、明快な言葉で語られず、
不安は増していくばかり。それを藻谷氏は簡単な理屈でわかりやすく解き明かします。


東日本大震災の被災地の復興においては、それ以前をよくご存知の藻谷さんだからこそ、
切実な思いが伝わってまいりました。
また、地域の歴史を知ることの大切さ、現場に足を運び現地で感じることの重要性を指摘
され、メディアで伝えられていることとのギャップに言及されました。


現場や事実に根差さない空気が事実を歪めさせ、とんでもない方向に日本を導いてしまう
可能性があること、その危機感を実感すると共に、この日本にあって空気にのまれること
なく事実に徹底アクセスすることの意義を刻ませていただきました。


日本経済の実像を浮き彫りにする『数字を読む(SY)』『現場を見る(GM)』、さらに、
人口の波(エイジング)を念頭に入れて未来に対して責任を持ち、
市民からの社会変革を加速させていきたいと思います。