7月7日には、一新塾に北川正恭氏(早稲田大学大学院公共経営研究科教授)を
お迎えし「生活者起点の社会変革」をテーマにご講義いただきました。


三重県知事時代、事業評価、情報公開など地方分権の旗手として活動して
きた北川氏。その後、「マニフェスト」を提言。2003 年の統一地方選挙と
総選挙に取り入れられました。選挙を重ねる度に普及が進み、日本の政治に
おいてもすっかり根付きました。現在は、内閣府の地域主権戦略会議の構成員
として、出先機関改革など地域主権改革の施策を検討、推進されています。


ミクロの“ゆらぎ”がマクロを制するが如く「一点突破全面展開」で、
ムーブメントを巻き起こし続けてきた北川氏。
北川氏の揺るがぬ志で改革に身を投じてきた人生、社会変革者としての
ビジョンに邁進する姿勢に触れさせていただきました。


「生活者起点」の理念の奥深さ、そして、その理念を浸透させるために、
“対話”を果てしなく繰り返し続けて来られた北川氏の姿勢にこそ、
時代を切り拓く知恵をいただきました。
一人ひとりの人間をとことん尊重し、とことん寄り添い、働きかけて、
“対話”を通じて理念を刷り込ませていく、その積み上げこそが社会変革
の礎であることを学ばせていただきました。

 6月22日には、一新塾に金美齢氏(JET日本語学校理事長)をお迎えして
「日本はアジアのリーダーとしての自覚を持て!」をテーマにご講義いただきました。


金氏が生まれたのは日本統治下の台湾。
目の当たりにした日本統治から中国国民党統治への変化。
日本への留学、そして台湾独立運動への参画。
台湾当局から「独立主義者」としてマークされ、祖国へ帰ることも許されず、
激動の時代を波瀾万丈の人生で駆け抜けてきた金氏。
時代の節目で、信念を貫いた発言を発信し続け、日台の架け橋として
身を投じて奔走する金氏。


金氏の覚悟と信念に触れさせていただくことで、自らの覚悟を問うかけがえのない
機会となりました。

 6月15日には、日本を代表するの社会起業家である飯島博氏(NPO法人アサザ基金代表理事)を一新塾にお迎えいたしました。

講義テーマは、『市民型公共事業による「日本列島快増論」』。


飯島さんが取り組まれている「アサザ・プロジェクト」は、“湖と森と人を結ぶ”
市民型公共事業として、のべ20万人もの人々が参加し、200を超える学校を
結びつけた壮大な社会実験となっています。


28期生にとっては第一回目の講義。
27期生にとっては折り返しの志の再設定の講義。
議論のねらいとしては、以下を目指しました。


 ●突き抜けたビジョンを描く力を自分のものとする。
 ●飯島氏の発想を自分のテーマではどう応用できるか考える。
 ●飯島氏の社会変革に向かう志に触れることで、自らの覚悟を問う機会とする。


社会変革者に求められる核心の知恵の数々。


物語、ファンタジーの力
動的ネットワークの力
空間を読み直す力


飯島さんの突き抜けた発想に触れ、大いに啓発され、これまでの自分の殻に亀裂
が入った塾生が続出しました。


「もやもや」こそが社会変革の原動力であり知恵の源泉であると言い切る飯島さん
の言葉は、「もやもや」を抱えて入塾した塾生にとって大きな勇気となりました。

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色紙のお言葉、

「感じる前に分ろうとするから…わからないんだよね!」

現場主義を胸に刻んで前進してまいりたいと思います。

 3.11を境に日本は大きく変わることとなりました。
この国難にあって、復旧・復興のために力を尽くされていらっしゃるみなさまに
心より敬意を表します。

人生、山あり谷ありですが、山の時はイケイケどんどんで前しか見えません。
しかし、谷の時にこそ、過去をじっくり振り返り「私たちが築き上げた社会は
これでよかったのか?」「私たちの人生もこれでいいのか?」、何が本当に大切
なものであったのか原点に立ち戻ることができます。
今は、創造の知恵を蓄えるかけがえのない時なのかもしれません。


震災後、命をいただいた私たちがどう生きるべきのか?
やはり、自らの使命を全うすることだと思います。


この時代のこのタイミングにご縁をいただいたみなさまと共に、人生の根っこを
掘り下げ、志を鮮明に、新しい国づくりに挑めますことを心より感謝いたします。


2011年5月29日、一新塾「28期入塾式」&「27期中間発表」&「26期卒塾式」
を開催いたしました。


●「28期入塾式」


このたび、新しい社会創造のために今こそ身を投じたいとの志を抱いた102名
の挑戦者に新たに一新塾の同志に加わっていただきました。
いよいよ、道なきところに道を切り拓く、志を生きる道を歩んでいくこととなり
ます。たくさんの試練が訪れることになるでしょう。
しかし、それは、志を立てたからこそ現れるものだと思います。
人生の必然を原動力に、共に切磋琢磨し、社会変革に挑んでまいりましょう。


●「27期中間発表」


27期生は、折り返し地点。
入塾から半年、身を投じて志を生きた講師に刺激を受け、バックグラウンドの違
う同志との議論で既成概念に亀裂が入り、現場に飛び込み自らの価値観が砕かれ
て、自らのミッションを鮮明に研ぎ澄ましてきた日々。
『6つの箱』を何度も回し、根っこを掘り下げることで、「人生の必然」と
「プロジェクト」と「社会ビジョン」が自分軸で貫かれていることが実感できる
ようになってきました。


※『6つの箱』の方法論は、新刊「根っこ力が社会を変える」でご紹介しています。
  http://www.isshinjuku.com/03bosu/b_issryku_book.html


●「26期卒塾式」


1年という期間ですが、思いの強い分だけ現実も変えてしまう
その人間の可能性の大きさに驚いています。
また、人間の凄いところは、爆発的な成長力であることを、
26期生の皆さんのこの一年間の姿を見て実感させていただきました。
「生活者主権の国づくりのために主体的市民を生きよう!」
という一人の本気の「覚悟」が一人には留まらず、一人の主体的市民
への目覚めが、他の主体的市民を呼び覚まします。
志を共鳴させながら互いが絆を結んでいき、その連鎖はますます
多くの人たちを巻き込み、ますます大きなうねりとなって時代を変革
するパワーとなります。



政治が確固たる国家ビジョンも戦略も描けない、こうした時代だからこそ、
私たち市民が社会を変える!との決意を新たに、志を鮮明に、現場主義を貫き、
市民から突き上げていく力をますます鍛錬していきたいと思います。

 4月14日の一新塾講義には一新塾のOBである阿部等氏(株式会社ライトレール代表取締役社長)をお迎えし「人と環境にやさしい交通の実現に人生を賭ける!」をテーマにご講義いただきした。


「排ガスを撒き散らしたくさんの交通事故を起こすクルマが、世の中で使われ過ぎている」
「鉄道をもっと合理的に運行すれば、はるかに便利にできる」
との思いを小学生から35 年抱き続け、2005年、一大奮起して、17 年間勤務したJR東日本を
退職し、将来は鉄道会社を興すことも念頭に起業した阿部氏。


道路渋滞・大気汚染・交通事故・通勤地獄・公共交通の低利便性や衰退といった交通問題が
深刻な中、「各人が“個別”交通システムを“所有”するのでなく、“共用”交通システムを
“利用”できる社会の実現を!」とビジョンを描き、奮闘を続けています。


社会変革には、「理念」と「技術」の2つを兼ね備える必要性を実感させていただきました。
「理念」面では、阿部さんが小学生の時の車社会への問題意識から始まり、仕事での経験を
積み上げる中で、突き抜けたビジョンが育まれていく人生の歩み。
「技術」面でも、数々の経験を重ね現場主義を生きる中で蓄積されてきた知識、スキル
の重要性。


一新塾の同志である阿部氏の姿勢を通じて、信念を貫き起業するとはどういうことであるのか、
徹底的に迫る講義となりました。

 4月7日は、「社会起業事業計画レクチャー&コンサルテーション」の講座でした。
今回、一新塾の講師にお越しいただいたのは、川北秀人氏(IIHOE代表)です。
川北氏のミッションは、地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展を
実現すること。これまでに、議員政策担当秘書やNGOリーダー等を務め市民の政治、
環境など幅広い分野で、数多く問題解決の実践現場に立ち会ってこられました。

このたびの東日本大震災において、川北さんは以下のブログにあるようなお取組
みと提言をされていらっしゃいます。ぜひとも、ご一読ください。


■川北秀人氏ブログ→ http://blog.canpan.info/dede/


日本が震災を経て、日本の前提が大きく変わりました。
この時代のこのタイミングにプロジェクトの舵をどうきっていくのか、
なぜ自分がこれをするのか?誰のためにどこまでやるのか?
しっかり向き合い深堀りする絶好の機会となりました。


また、現場主義に基づいて、


「社会起業」によるソリューション
「市民プロジェクト」によるソリューション
「政策」によるソリューション


の3つのアプローチで、市民だからこその社会変革に向かうための、
マーケティング、財務、組織マネジメントなどの視点で深く堀り下げる
機会とさせていただきました。

 3月31日には、加藤秀樹氏(構想日本代表・東京財団会長兼理事長)を一新塾にお迎えし「事業仕分け〜行財政改革の切り札!」をテーマにご講義いただきました。


2009年、政府の行政刷新会議が実施し国民が注目した「事業仕分け」。加藤秀樹氏が代表をつとめる「構想日本」が2002年より旗を振り、国や自治体で数多くの事例を重ねてきた行財政改革の切り札です。


構想日本が定義する事業仕分けは以下の5点です。国や自治体が行なっている事業を、

(1)予算項目ごとに、
(2)「そもそも」必要かどうか、必要ならばどこがやるか(官か民か、国か地方か)について、
(3)外部の視点で、
(4)公開の場において、
(5)担当職員と議論して最終的に「不要」「民間」「国」「都道府県」「市町村」などに仕分けていく作業。


2011年03月25日現在、6省(文部科学省、環境省、財務省、外務省・ODA、国土交通省、農林水産省)、80自治体、合計109回実施されています。

「事業仕分け」とは、予算編成でも政策議論でもなく、過去に使った金をチェックするということ。過去3年間にの使ったお金のチェック。約束どおり達成しているかのチェック。事業仕分けの本質的な意義について大変わかりやすく示していただきました。


また、政策ベンチャーとして政治に風穴を開けてきた構想日本を立ち上げ、行政の課題に鋭く切り込むモデルを生みだし、全面展開させた加藤氏の「役人20年やってるからこそ、今これをやっている!役人と議員を繋ぐことができる!」とのお言葉、とても胸に響きました。
 

 

 3月17日には、今回は一新塾OGの大和田順子氏(ロハス・ビジネス・アライアンス共同代表)をお迎えしての講義でした。

大震災の影響で余震や停電が懸念されましたが、こういった状況だからこそ、この試練を乗り越えるために志を応援しあう場を持つことの意義が大きいと考え開催させていただきました。冒頭に1分間の黙祷の時間を持たせていただいて講義を始めさせていただきました。


講義テーマは「アグリ・コミュニティビジネスでつくる豊かで幸せな地域社会」。支えあいの互助精神で食とエネルギーを自給できる地域社会の創造です。新しい時代のビジョンが求められるこのタイミングで大和田さんにお越しいただいたことの必然を噛み締めながら話を聞かせていただきました。


大和田さんは、2002年9月「日経新聞」等にて日本に初めてLOHAS(ロハス)を紹介されました。LOHASとは、低炭素で持続可能な社会の実現に向け、人・地域・地球の健康を指向する新しい価値観です。


社会人になって20数年、NPO活動やザ・ボディショップなどでの活動を通じて、“社会を変えていくのは、私たち一人一人なんだ”と思うようになった大和田さんは2002年、LOHASに出会います。これまで取り組んできたことが、このコンセプトに集約されると直感。 LOHASに導かれるように社会起業家の道を歩み始めました。ここ数年は、LOHASという考え方を政策提言や地域活性化に取り入れていく活動を展開。


今年の2月には、新著『アグリ・コミュニティビジネス−農山村力×交流力でつむぐ幸せな社会』(学芸出版社)を出版され、以下のメッセージを発信しています。
http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-1280-4.htm


「このような時だからこそ、 これからのまちづくりは、石油や原子力に依らない、低炭素で自然エネルギー源をベースにし、 公共交通機関を充実させたコンパクトシティ型のまちで支え合いの互助精神がいきわたった 周辺の農林(漁)業資源をベースにしたコミュニティビジネスを沢山創出し、豊かで幸せな地域をつくる。これからのサステナブルな社会のビジョンについて、共に考えてみませんか」


地域を豊かにする有機農業から、限界集落の耕作放棄地の開墾、都市家庭のCO2削減まで、都市と農山村双方の現場を股に掛ける大和田氏の実践に、塾生がプロジェクトを推進する上でのたくさんのヒントをいただきました。


また、後半のディスカッションでは、まさに、新しい時代の創造に向けて、参加者全員が自らの社会ビジョンと自らの行動への決意を語り合う場が生まれました。

 3月3日の一新塾講義には、曽根泰教氏(慶應義塾大学大学院教授)
をお迎えし「政策を競い合う時代」をテーマにご講義いただきした。

講師の曽根氏は、「21世紀臨調」の主査として「政治の構造改革」
を小泉純一郎首相(当時)に提言。また、北川正恭教授とともに
日本のマニフェスト導入に大きな役割を果たしてこられた方です。


現在、政治は混迷を極めていますが、講義では、最新の政治動向を
踏まえ、その裏にある問題の本質にアクセスしていただきました。


また、「本来あるべき政策とは何か?」に立ち戻らせていただき、
市民だからこそ、しがらみにとらわれずに、しっかりとした診断で、
しっかりとした処方箋の政策を生み出せること、その意義の深さに
気づかせていただきました。


さらに、私たち市民が新しい国づくり、地域づくりの主導権を持つために
政治とどのように関わっていけばよいか、知恵を得る機会となりました。

 

 2月23日の一新塾講義には、伊勢崎賢治さん(東京外国語大学大学院地域文化研究科教授)をお迎えし「平和はつくれるか 誰のためか?」をテーマにご講義いただきました。

自らを「紛争屋」と称する伊勢崎さん。
アジア、アフリカ、中東など、世界の紛争地に赴き、内戦を終わらせ、平和を取り戻す取り組みをされてこられました。敵対する戦闘集団と交渉、武装解除、動員解除、兵士の社会復帰を実現させる通称DDRはゲリラ兵や軍閥に「自分たちで自分たちを解体させます」。自分で自分の武器を壊させるとき、何を思うのかほとんどの兵士が涙を流すといいます。


学生時代、建築家を目指していたという伊勢崎さん。
「根っこにあるものはものづくり。開発はものづくりの最たるもの。でも紛争はそれをすべて壊してしまう。だから紛争に焦点を当てないとものづくりはできない。」


講義の冒頭では、「人類同時に平和構築はできない」と平和を構築することの大変な難しさをお伝えいただき、まるで、鉛の球を投げられたようでした。
子共兵が暴力の格好よさに憧れゲーム感覚で虐殺する現実。
平和構築と正義が両立しない現実。
衝撃と無力感。

しかし、この人類の難題に、気負うことなく、地に足をつけて、自然体で、国連職員として現場のとして、紛争処理、武装解除に挑まれた伊勢崎先生の人生に触れさせていただき道は険しくとも、できることにベストを尽くすことの大切さを感じさせていただきました。


また、紛争仲介のきっかけを作った多くは民間だったとのお話をお伺いし、私たち市民だからこそできる使命がきっとあると、真剣に向き合う機会とさせていただきました。